「2019年版中小企業白書」を公表 令和時代の事業承継などを分析
2019/05/29
中小企業庁はさきごろ、「2019年版中小企業白書」を公表した。今回の白書では、令和時代を迎えるに当たって求められる経営者の円滑な世代交代や経済・社会構造の変化に合わせた自己変革の取組みについて、113件の豊富な事例を交えながら分析している。
第1部では、最近の中小企業の動向について分析。中小企業の経常利益が昨年に引き続き過去最高水準にあり、景況感も改善傾向であることが報告されたほか、中小企業の財務や開廃業、人手不足などについて考察している。
第2部では、経営者の高齢化を踏まえ、引退する経営者や新たに経営者になる人の現状や課題を分析。人口減少、デジタル化、グローバル化といった経済・社会構造の変化の中で、中小企業や小規模企業の経営者がどのように行動すべきか検討材料も示した。
また、若い世代への事業承継が企業の業績にプラスの影響を与えること、事業承継や経営資源の引継ぎのためには早めの準備が必要であることを明らかにしたほか、起業や事業承継による新しい経営者に着目し、経営資源を引き継いでの起業や事業承継の際の課題や取組み、売上高の成長や雇用の拡大を志向する企業の傾向などを分析している。
第3部では、近年多発している自然災害における中小企業の被災や復旧の状況を分析し、災害に関するリスク把握や損害保険加入を含む事前対策の進捗や実施に当たっての課題などについて考察している。
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